相模原の浄土真宗のお寺『本弘寺』

住職の法話

タイトル:『一如の世界』(2007年7月 1日)

親と子でなく親子というひとつになる
夫と妻でなく夫婦というひとつになる
佛と私もひとつになる 一如の世界それが念仏

 三陸海岸を縦断し、下北半島と津軽半島をめぐる旅に参加いたしました。予てから一度訪ねてみたかった中尊寺、恐山も参詣することができ、雄大な素晴らしい景観の浄土ヶ浜、北山崎、竜飛崎、八甲田山、奥入瀬渓流、十和田湖など4日間、梅雨空の中、自分勝手な都合でありますが、天候に恵まれバス旅行を楽しむことができました。途中、三陸鉄道にも乗り、陸奥湾をフェリーで渡ることもできて、大変充実した旅行を妻と一緒にさせていただきました。


 今までの旅行でこれほど充実感を覚えた旅はありませんでした。この充実感、喜びは御一緒いただいた方々の気遣ってくださる心、思いやりの心に触れたことも大きいですが、添乗員さん、運転手さんのプロに徹する態度や、忘れてはならないのは留守を守ってくれる家族のおかげであります。そして何よりもバスガイドさんのお客さんに喜んでいただこう、満足していただこうという心意気でありました。その心意気は私だけでなく、皆さんの心にも強く伝わったと思います。名所やその土地の歴史、文化、習慣等を他の地と比較しながら、時には笑いを誘い、時には私の頭がいかに硬いかつくづく知らされた頭の運動になる問題を紹介され、4日間に亘り誠に話術巧みに話され、よくもこれほど多くの知識を得たものだと感服いたしました。ホテルや食事はどうあれ、今回の旅行の喜びはガイドさんによるところが大きかったです。


 ガイドさんが旅の終わりにご自分の個人的なことを面白く言われたことにも、喜びとは別に考えさせられ、教えられました。ガイドさんは私と同年齢くらいかと思われますが、ガイドさんの娘さんが「お母さん、人前で醜態をさらして恥をかくより、そろそろ引退をしたら?」とよく言われるのだそうです。一方お嫁さんは「お母さん、まだまだ元気なんだからもっと頑張って!」と言うのだそうです。ガイドさんはどっちが本当なのでしょうかね?!と意味ありげに言われ、私は嫁のおかげで元気でいられるのだと考えて、これからも年に半年くらいは家を嫁のためにも留守にしようかなと冗談ぽく笑いながら話されました。この事に考えさせられたのです。どこの家にもよくあることです。我が家はどうかなと考えました。母、娘、嫁がひとつになる、心がひとつになることは美しいことです。みんなが願っていることでもあり、仏様の願いでもあります。あのガイドさんのご家族も仏法聴聞の中に家族の心がひとつになる日が来ると信じています。さらに考えますと、私と仏様が、私と親鸞聖人がひとつになる世界。一如の世界。それは念仏の世界であります。そのように味わわせていただきますと自然とナンマンダブツ・ナンマンダブツとお念仏がこぼれるのでありました。旅を通して考えさせられ、教えられ、喜びを見いだすことのできたひとときでありました。合掌

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