相模原の浄土真宗のお寺『本弘寺』

住職の法話

タイトル:『やり直しの出来ない人生ですが、見直す事は出来ます』(2005年12月 1日)

今年こそ 今年こそはと 願ったに 何をしたのか 悔いの一年

 大無量寿経に出てくる「和顔愛語 先意承問」(わげんあいご せんいしょうもん)私の大切にしている大変好きな金言であります。和やかな微笑みと思いやりのある暖かい言葉で、相手の事情を優しく汲んで感じ取る事を、何時でも、何処でも、誰にでも心がけているつもりなのです。そしてやはり大無量寿経にあります「小欲知足 無染恚癡」(しょうよくちそく むせんいち)の金言も毎日の生活の中に忘れぬように心しているのですが、行動が伴わないのです。
 先日も酒の席である方が、奥様は優しく暖かく本当に感じが良い方なのですが、住職は何か怖くて近寄りがたいとみんな言ってますよ。と忠告してくださいました。なるほどと頷きながらも腹の中は穏やかでなくなるのです。
 なんとしてもやらねばならない事を今、進めておりますが、金銭面、規制面等で暗礁に乗り上げますと正しい判断が出来なくなり、自暴自棄に陥りそうになるのであります。お陰様でそんなとき、お念仏がこぼれてくるのであります。ナンマンダブ・ナンマンダブと念仏がこぼれますと、如来の励ましの声が聞こえてくるのです。我に帰る事ができる思いであります。
 平成17年ももう終わります。平成17年は2度と来ません。私の64才の年も2度と来ません。やり直しの出来ない人生ですが、見直す事は出来ると申します。しっかり見直し、新しい春を迎えるご縁をいただきたいものです。

合掌

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